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現代社会文化研究科について理念・研究科長挨拶

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大学院現代社会文化研究科長
鈴木 光太郎

「共に」生きる時代

この十数年で私たちをとりまく世界は大きく様変わりしました。身近なところでは、スマホやタブレットが私たちの身体の一部となり、どこからでも情報にアクセスできるようになり、国を越えた活動もあたりまえになりました。十数年前にうたい文句のように言われたグローバリゼーションは、常態になっています。現在、この地球上では73億の人間が経済の面でも情報の面でもつながりながら暮らしています。私たちの活動は、国や社会や文化を超え、まさにボーダーレスの状況を呈してきています。私たちはいま、これまでの人類の歴史のなかでまったく経験したことのない時相のなかにいます。

そうした状況は、すべての人々が幸福を享受するのを可能にするものでありますが、一方では、国を越えたさまざまな問題――環境問題、生物種の絶滅、食糧問題、エネルギー問題、テロ、難民問題、核の脅威、パンデミックの脅威――を引き起こしています。それらの問題の回避や解決に向けて歩みを進めるには、国を越えたさまざまな人々の知恵の結集と協力が必要になります。そしてそれは急を要する課題です。

私たちの現代社会文化研究科の理念は「共生」と「現代性」にありますが、上にあげた問題の解決に向けては、まさにこの「共生」と「現代性」が鍵になります。ここでいう共生とは、人間と人間、社会と社会、人間と自然が「共に」生きることを指し、「現代性」とは、さまざまな問題を現代という文脈のなかで捉えなおすことを意味しています。過去のことを学ぶ場合でも、現代とのつながりのなかで考えて初めて、そこに大きな価値が生まれ、現代の問題に役立てることが可能になります。

現代社会文化研究科は220名を越える教員を擁し、その専門は人文科学、社会科学、教育科学の多領域にわたっています。それゆえ、現代の社会が直面する個々の問題にどこからでもアプローチすることが可能です。研究科で学んでいる学生は半数が日本人学生ですが、半数は留学生で世界の各地から学びに来ており、その問題意識もさまざまです。社会経験を積んだ社会人学生の方も多数います。そうした多領域の教員とさまざまな問題意識をもった学生のいる環境のなかで、自分の取り組みたい問題に果敢にアプローチし、確かな成果(あるいは生き方)をつかみとっていただくことを切に願っています。